練習です。遊びです。その1。(2はあるのか)


練習その1

寒い。冷たい。痛い。細い。動かない。固い。白い。四角い。重い。丸い。甲高い。赤い。うるさい。温かい。ぬくい。気持ちいい。部屋。足。つま先。指。足。身体。プラスチック。リモコン。腕。ボタン。起動音。ランプ。エンジン。風。風。風。入る。座る。揉む。揉む。さする。持ち上げる。持ち上げる。持ち上げる。振り上げる。押す。鳴る。光る。まわる。吹く。吹く。吹く。


練習その2(人格)

私の良いところを聞くの?もー。今夜は寝かさないよ?終わるはずないじゃない。私ほどたくさんのストーリーを持ってる人なんていないんだから。ちょっと、なんでだまっちゃうのよ。笑いなさいよ。「冗談でしょ」とか言っちゃいなさいよ。なんか私が馬鹿みたいじゃない。ねえ、あなたが言ったのよ「お前の良いところを知りたいな」って。だから私は必死にこうやって説明してあげようとしてるんじゃない。だからお願いよ、私の言うことをちゃんと聞いてちゃんと反応してよね!

やー。無いっす。え。無いっすね。まあ、それくらいなら。あ、でもそこまでっす。無いっす。え。いや。いいえ。んー。あ、はい。あります。ええ。もちろん。いや、無いです。だから無いです。ええ。ええ。いいえ。いや。やー。無いんじゃないっすかね。見たこと無いっす。

え、なんで答えないといけないんですか。あなたが私に質問する理由が見当たらないんですけど。そもそもなんなんですか。せっかく私は宝くじが当たるかもしれない幸運の兆しに出会い、今まさにそこに売り場で購入せんとばかりの瞬間だったんですよ。あなたが私にくだらない質問をしてしまったがために宝くじの購入ができないばかりか私の気分は最悪どん底ではありませんか。ほらみなさい。幸運の白い斑点が腕にあったのにもう消えてしまったではありませんか。何から何まであなたの責任ですからね。当たるかも知れなかった宝くじの総額5億円と私の気持ちの慰謝料3000万円を請求してもおかしくないくらい…。ちょっとあなた逃げるんですか!どこまで腐って‥ちょっと!

どうも。そうですね。母がいつも私のおかゆを美味しいと言って残さず食べてくれる事ですかね。妻も好物なんですよ。私のお粥。ただねえ。息子のやつが食べてくれないんですよ。育ち盛りだから柔らかいご飯が苦手みたいでね。あいつの大好きな白いぶつぶつのついたお茶碗に、た〜っぷりお粥をついでやってもね、残すんですよ。傷つくでしょ。あなたも私と同じ年齢だったら長男の一人くらいいるでしょ。ん?やっぱりね。わかるでしょ。うんうん。いやね、見た目でわかるんだよ、私は。初対面で相手の年齢を言い当てるってのが得意なんだよ。そうそう。わかってるじゃないか。女の年齢はなかなか難しいんだよ。妻の年齢を言い当てた時も、そう今朝の事なんだけどね、「私はそんなにふけてなんかいません!」って怒ってしまってね、お粥を残して部屋に篭っちゃったんだよ。困るよねえ。わかるでしょ。お粥を残すなんてほんと。困っちゃうんだよ…


練習その3(「路頭に迷う」「眠気マックス」「ドロン」)
※ある特定の時間、twitterに流れたtweetで目に留まった単語

ようこそ。美咲原研究所へ。ここでは皆様が普段から悩んでらっしゃる毛穴の黒ずみの原因について研究し、その黒ずみを白い肌の栄養分にリサイクルする技術の開発を行なっています。まず黒ずみが何で構成されているのかを説明させてください。今から私がお伝えする話は少し刺激が強いかもしれません。お腹に力を入れてくださいね。では。黒ずみは路頭に迷ったダニが最後の宿として毛穴に入り込んだために生まれます。肌にダニがいる。この事は皆様にとってショックかもしれません。しかし事実です。肌にはダニがいるのです。

このダニ、普段は無職透明で無味無臭、私たちは視認することはありません。小さいですから触ることもできません。しかし「最後の宿」としての毛穴に迷い込んだ瞬間にその性質を大きく変えてしまうのです。顔中を歩きまわってヘトヘトになったダニは既に眠気マックス状態。疲れているダニの筋肉やそもそもの神経(気持ち)を和らげるための物質がへそのあたりから全身に向けて放出されます。この物質がダニの眠気を誘うのです。しかも物質には副作用があり、それが無色透明のダニを黒く色付けてしまいます。

さて、毛穴に迷いこんだダニは既に真っ黒。その黒い状態で毛穴の奥深くに落ち着きます。これが肌の黒ずみの原因なんです。では、どうやってこの黒ずみをドロンさせるか。順序としては、ダニを起こして毛穴から這い出させる。這いでたダニを掃除機で吸いとります。とてもアナログなやりかたに見えるかもしれませんが、これが、結局一番有効なんです。そうして吸い取られ、別のビーカーに凝縮されたものがこの黒い液。これにいくつかの薬品を混ぜ合わせると、さあ、これになります。白いでしょ。これはダニから黒い色素を抜き取り、その代わりに白く透明な色を注入したものになります。この白い液体は、どれだけダニを黒くする物質が分泌されても、その物質の効果を打ち消し続けます。このダニを肌の栄養分として提供できないか、研究し続けています。これがうちの現在のメイン研究です。また何かわかりましたらご連絡いたします。それでは。

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