2012年6月13日水曜日

顔について


「自分の顔を鏡で見ること無く一日を過ごすことがある」と人から聞いてびっくりする私は鏡で顔をよく見ます。鏡で顔を見る経験はいつからでしょうか。覚えているのは小学生のころ。天然パーマの私の髪の毛が許せない私は、お風呂あがりの濡れた髪の毛をブラシで強くひっぱると直毛になることを発見。喜んで鏡の前から、つまり洗面台の前から動かなかった事を覚えています。

私の事はどうでもいいです。

顔が映る場所で自分の様子を確認する人はどこにだっています。部屋はもちろん。電車の中ほんの少しの時間ガラスの向こうが暗くなり黒くなり顔が映った瞬間表情を作るOLやサラリーマンを見た事があるでしょう。ショーウィンドウを眺めるフリをして毛づくろいをする獣。サイドミラーにうつる唇の色を気にする助手席の王女様。

nina chakrabarti《voodoo queens》

顔は他人との会話の入り口です。万全の状態で臨みたいのは当然です。唇の色が悪ければ、他人は私の体調を気遣います。髪の毛の乱れた姿は待ち合わせに遅れ走ったのかもしれない、と要らぬ想像を他人に与えます。普段のままで、いつものままで、フラットな状態で、いえ、少しはあなたのために身を綺麗にしたんだから、と私の意図するところの状態をなるべく100%伝えたい。だからこそ鏡やガラスやそれに似た場所を確保しなければなりません。

気が狂ったように鏡面を探します。なければiPhone4のディスプレイを、ブラックアウトさせ、ハンカチを使って、忘れていたならばティッシュやシャツの袖を使って、磨きます。この際、色は関係ありません。形が確認できればそれでいい。髪型が直せます。表情も直せます。見つめれば色も見えてくるかもしれない。

Henrietta Harris《Your Tomorrow》

残念な事に他人と話している時点の私の姿は確認できません。鏡を使っても左右逆転していて、確認したはずの私と全く違った様子で他人の目に映ります。整えた髪の毛も風で飛ばされます。唇は色を確認するまでもなく動き、そして他人は唇より発せられる言葉や声のトーンに集中します。

私が見ていた私の姿は、私が整えた私の姿は、私が自信を持ってお送りする私の姿は、私の私は。私は。他人の目にはまた違った私が映ります。歪んでいるかもしれません。動物に見えているかもしれません。見えているどころか、他人は私を動物だと認識しているかもしれません。ああ、なんて不安な事でしょう。いや、なんて失礼な事でしょう。私の顔を私が想像しているような完全な状態で見ることができないなんて、動物だと認識しているなんて。なんて腹立たしい。いや、可哀想な事かもしれません。これだけ時間をかけ、また小さな確認を積み重ねて作り上げてきたこの形を見ることができないなんて。なんて人間の認識というやつは不自由なんだろうか。

Charlotte Caron 

んなバカな事を考えるなんてそうそう無いですし、誰もが自分の理想像と他人の目にうつる自分のギャップに折り合いを付けています。いるでしょう。いますよね? 

先日LimArtNerholのお二人が顔をモチーフにした作品を展示されていました。3分の表情の動きを彫り出すことで、その時間や人を浮かび上がらせています。顔は、その表情は複雑で大量の情報を持ちます。顔を観察しましょう。仕事でも愛する人との会話でもどうでもよい人との会話でも。観察で得られたその情報量は、おそらく、相手を思いやる事につながるかもしれません。

Nerhol

------------------
※上記の写真は以下のサイトより引用いたしました。
http://www.ninachakrabarti.com/2009/09/16/voodoo-queens/
http://henriettaharris.com/
http://charlottecaron.fr/travaux/peinture/portraits/
http://www.facebook.com/Nerhol

2012年6月3日日曜日

高木神社、白髭神社、大祭1日目。


6月2日14時ごろ。ヨネザワエリカのオフィスがある鈴木荘、鳩の街通り商店街で高木神社の大祭、子ども山車と獅子舞が行われました。町会の子どもたちが集まって獅子舞の胴体と尻尾である布を持ち、商店街を練り歩きます。獅子舞は雄と雌の2体。商店街のちょうど真ん中あたり、鈴木荘や鳩ホットのある辺りで2体がぶつかりあいます。そうして獅子舞の儀礼は一段落。鳩ホットに用意したお休み処に駆け寄ります。ジューススタンドとお菓子配りスタンドのあるお休み処は、一気に、子ども王国。私たち鈴木荘のメンバーは、この子ども王国の召使に、もとい、お休み処の設置、ジュースやお菓子の配布を手伝いました。


紙コップにオレンジジュース、アクエリアス、烏龍茶。それぞれ20個ほど用意したのですが、ものの5〜10分でなくなります。急いで新しいコップを出し、ジュースを注ぎます。「おかわりいいですか?」と大声で声かける子がいれば、勝手にコップを持っていく子もいる。事前に並べていたジュースには全く手を付けないで、私が新しくコップにジュースを注ぐのを求める子にはびっくりです。飲み終わったコップを捨てる行動も大きく2つに別れていて、ゴミ箱の場所を聞くパターンと「はい」とコップを渡してくるパターン。コップを使い捨てるのはだいたい小学生まで。中学生〜高校生の青年会は最初に取ったコップを自分のコップとし、新しいコップのジュースを飲まない。この違いが面白い。全員同じハッピを着ていたので、例えばどんな服を着てる子が・・・といった違いまでわかりませんでした。もうちょっと観察したいなあ。

呉服の池田屋さん、橘美容室の奥さんも一緒に手伝ってくださいました。子どもがたくさんいる光景を前にした私は、奥さんに「子どもたくさんいますねえ。いいなあ。多いのって。」と話しかけました。途端「いやいやいやいや!」と。何を言ってるんだお前は、と言わんばかりの表情。聞くと昔はもっと子どもがいた。雄と雌の獅子舞は、本来は、雄の獅子舞は男の子だけ、雌の獅子舞は女の子だけで扱うものだった。獅子舞の尻尾を見てごらん。大人があんなに余った布をたくしあげている。昔は布が足らなくなるくらいだったんだよ。と。

自分の主観を否定するつもりはありませんが、ただ、その瞬間「素敵だな」と思った出来事が実は時間軸を広く取れば寂しい事実だった。軽く「素敵だ」「素晴らしい」「これを継続させることがまちの課題を解決する」だなんて言えない状況もあるなあと、再認識いたしました。祭り、奥深い。


さて、場所と時間を移します。同日17時半ごろ。墨堤通り沿い、白鬚神社の近くにお神輿があります。提灯には「堤図子」とあり、これは11町会ある白髭神社の氏子の一つで、私はこの町会のお神輿を担ぐ手伝いをしました。紺色の足袋を履き、いざ出陣。ところが私はこの町会の人間でなく事務所のある鳩の街通り商店街は高木神社。ということで余所者丸出しですが、気にしません!…嘘です。気にしながら最初は控えめに交通整理の手伝いなどしながら、神輿を担ぐ男たちの横を歩きます。


一度休憩がありました。担ぎ手数名が入れ替わります。私の、担ぐ番です。緊張をほぐそうと、周りの男衆に無理やり話しかけます。聞けば、この町会「堤図子」が夜に神輿をだすのは実に28年ぶり。担ぎ手の数が年々減っていた為に、お昼しか神輿を出すことができなかったらしい。j-COMの取材が来るほどにこの28年ぶりの夜神輿は、それはそれは重要な事実で、何よりまちの年寄衆の笑顔が本当に幸せそうでした。

神輿の右後ろに私は位置しました。担ぐと左前に神輿が見えます。30〜40人が神輿の両側に並びます。私が担いだ時は男女混合チーム。やりやすい。全員が黒い角材に手を置き、号令と共に持ち上げます。ずっしり。左肩にあてがった途端、掛け声が始まり揺れだす神輿。慣れない私は最初、神輿に振り回され、右に左にふらつきました。こんなのかっこわるい。もっとしっかり持って、神輿をちゃんと担ごう。周りを観察すると、キーパーソンが3人ほどいることに気が付きます。ちょうど左前にいる男性は、周りの男衆の動きをチェックしながら、全員にとって無理ないリズムで体を揺らします。後ろから聞こえる野太い女性の声は、全体の掛け声をコントロールします。彼女はいつも「えいやー」と声をあげ、一定のリズムをキープします。周りは「そうりゃー」「ほいさー」「えいやー」「えーあー」掛け声にルールはありません。めいめい、好きな言葉を大声で。このキーパーソンがいて、ある一定の統制がとれます。さらに神輿の前にいた、モヒカンを下ろしたような髪の毛をした男前は、人を殺しかねない形相でこちらを盛り上げます。その手の動きの上下幅が広がれば神輿の揺れが大きくなります。右へ旋回、左へ旋回、バック、停止、全ての動きを彼がコントロールしていました。どれだけ疲れても迷っても、この3名をチェックしていれば、何も問題ありません。

さらにステップ。担ぐことだけに集中していた前半と違い、後半は余裕が出てきます。余裕が出てくると、体の痛みや疲れを自覚します。すると少しでも楽したくなる。一番楽な姿勢はなんだろうと試行錯誤して見つけたのは、がに股で腰をある程度落として小刻みに足踏みをするステップ。がに股を維持するのは骨が折れましたが、無理して左肩の骨を痛めるよりはいい。

気持ちの余裕、3人のキーパーソン、がに股小刻みステップを手に入れた私は、何か新しい世界に飛び込んだ気持ちになりました。自分の掛け声がきもちよく聞こえてきます。神輿と自分が一体に、いや周りの人間と一体になった気がします。嘘でもないし大げさでもありません。神輿の揺れと体の揺れがシンクロすると、疲れないどころか、トリップします。あっちへ。


神との交信の手段としての祭りを実感した大祭1日目でした。夜は北條工務店前でのんびり打ち上げ。北川貴好さんがその場で作成したお神輿映像を見ながら飲むお酒は格別でした。


来年は自分の町会で、高木神社の町会で、神輿を担ぎたいなあ。

2012年6月2日土曜日

5/27- 6/2のエントリー

備忘録も兼ね、この一週間で私がチェックしたURLをまとめたエントリーをします。せっかくなので簡単なカテゴリ分けもやってみます。あくまで備忘録。

----artist---

■TIMOTHY M. PAKRON

アメリカのvisual artist、TIMOTHY M. PAKRONの作品。制作過程がvimeoで公開されていました。ペインティングの様ですが、写真を用いています。面白い。ご本人の経歴がpdfで用意されていたのでそちらのリンクも。





■Nicole Wermers

ドイツのアーティストNicole Wermersのサイト。この人のコラージュは、上手く言えないけど実物が見たくなります。

コラージュ以外の作品も素敵です。私はこのwatershelfが好きですね。微妙なバランスの上に水がそのバランスを見せてくれていて。。眺めていたくなります。




http://nwermers.webs.com/works19982011selection.htm



Fumi mini Nakamura



海外のアーティスト紹介サイトで見つけた、Fumi mini Nakamuraさん。書き込みやまとめ方とかセンス素敵!機会があればお仕事をご一緒したくい。静岡の清水で生まれたそうで、現在はアメリカを拠点に活動されています。Twitterにもいらっしゃいます。最新情報チェックしようっと。
http://www.miniminiaturemouse.com/_ourhandswilldestroy.html



■Jeppe Hein

Jeppe HeinのModified Social Benchesの新作(かな?)が、EMPTY KINGDOMというサイトで紹介されていました。座り・・・たい。座れ・・・る?
http://www.emptykingdom.com/main/featured/modified-social-benches/



■anoukkruithof
オランダのアーティストのインスタレーション。鑑賞者は鏡を手渡され、天井に設置された写真を鏡を通してみる展示。覗き込む。うつむく。
http://www.anoukkruithof.nl/downloads/pdf_liberation_hyeres_2012.pdf



Florian Bison


ドイツはHamburgに拠点を置く写真家Florian Bisonの作品。DOUBLE GRAVITY。その瞬間瞬間を捉えてるから、流れる時間を想像できるんだけれども、想像を働かせるのに脳の筋肉をフル活動させなきゃならない。宇宙にだってこんな世界はない。
http://florianbison.com/#/double-gravity/



Mathieu St-Pierre

カナダのアーティスト。彼のサイトのタグラインは"images & glitches"。glitchを調べたら【〔機器に発生する〕問題、故障、誤作動、異常、技術的なミス、不調】【計画の狂い】【《天文》グリッチ◆中性子星で起きる突然のパルス間隔の乱れ】という意味。彼の作品はまさしく、狂いやノイズの可視化。
http://matstpierre.wordpress.com/category/abstractions/



Agustina Woodgate


アルゼンチンのアーティスト。かなりの数のプロジェクトをされているみたいで、1個1個確認するのが大変。でも面白い。今回紹介したのはSKIN RUGsという作品でロールシャッハを思いだす。見る人によって恐ろしい印象をうける場合もあるんだろうなあ。
http://agustinawoodgate.com/Skin-Rugs



■TEAMマコプリ/あや野ちゃん

顔面コンプレックスのメンバーあや野ちゃんからTEAMマコプリの告知!美術館でマイク使ってしゃべるなんて緊張するやろうなあ。素敵やー。展示は6/17まで。 / あや野の粘々メモ : TEAMマコプリ展覧会『Escape』@東京都現代美術館‏
http://ayanojiru.exblog.jp/18029524/



■Jeremy Mayer

Typewriter Assemblageという全てタイプライターの部品で再構築されたロボット。
http://jeremymayer.com/3/artist.asp?ArtistID=18688&Akey=23SVCF6T

HPにリンクがあったVIDEOが面白い。3Dメガネで見ることができる動画もある。
2D


3D



---event info---

■Vimeo Festival
Vimeo Festival 行ける人は見てきてほしいなあ。そして感想聞きたい。
https://vimeo.com/awards/festival/schedule



■Tokyo Sonic Art Award
都現美、東京アートミーティング(第3回)「アートと音楽―新たな共感覚をもとめて(仮題)」(総合アドバイザー:坂本龍一)の関連企画の公募だそうです。上限100万の助成ありだとか。 / Tokyo Sonic Art Award
http://tokyosonicartaward.org/



■New Jewelry Pop-up Store
素敵なジュエリーがたくさん。 Moko Kobayashiさんが出るんだよなあーーー!
http://newjewelry.jp/



■dOCUMENTA (13)
http://d13.documenta.de/



---product---

■Nervous System/Generative Jigsaw Puzzle
難易度が高い上に美しいジグソーパズルをご覧あれ。
http://n-e-r-v-o-u-s.com/projects/puzzles/

このジグソーを作ったのはNervous Systemという男女二人組。共にMIT卒。生物学や建築を学んだJessica Rosenkrantzと、数学を学んだJesse Louis-Rosenberg.彼らのコンセプトは、、訳すのが難しい…。双方向性と開放性における過程とその構造に関連するアプローチ手法を探求するために「神経系」をキーワードにプロダクトを作っているらしい。



■TagBrand | Service for dressed people
チェックインサービスのclothes verってところだね。lookbook.nuに似てる。かな。
http://bit.ly/LKglSl



■Outfits
これも服のチェックインサービス。誰かが持っているものをほしくない私にとってはあんまりなサービス
http://wiwt.com/outfits/



---ネタ---
■これにNOと言える女の子はいない!!先週実際におこった伝説作りのプロポーズ!

これは泣いたよね。



■Sophia Grace & Rosie Perform 'Moment 4 Life'

Nicki Minajを歌う2人の少女が可愛いすぎる。



■Nokia Releases A Font Designed To Work In Any Language
ノキアがどのデバイスでもどの言語でも表示できるフォントをリリースしたっていう話。狙いどころが面白い。
http://bit.ly/KW4ocq



はあはあ・・・・なかなかしんどいね。でも備忘録になるから、時間があるうちは続けようっと。

第4回ハトウィン~アジアンハトウィン~ / ご報告

鳩の街通り商店街で開催するハロウィンイベントだから「ハトウィン」というダジャレのようなネーミングもだいぶ浸透してきた気がする4年目。2017年10月28日土曜日に第4回ハトウィンが開催されました。 秋の売り出しと100TENプロジェクト対象店舗お披露目を兼ねたハトウィン...