2017年10月28日土曜日

第4回ハトウィン~アジアンハトウィン~ / ご報告

鳩の街通り商店街で開催するハロウィンイベントだから「ハトウィン」というダジャレのようなネーミングもだいぶ浸透してきた気がする4年目。2017年10月28日土曜日に第4回ハトウィンが開催されました。


秋の売り出しと100TENプロジェクト対象店舗お披露目を兼ねたハトウィンでは、今年も100円で販売する模擬店やコスプレ企画、商店街内各店舗を巡る企画が行われました。100TENプロジェクトとは、商店街が中心となって空き店舗を埋める活動です。今回対象となったのは墨堤通りから近い場所にある元角打ち飲み屋の空き店舗。新しく入ったのベトナム雑貨のヴェトメーオさんです。


前職の出張などでベトナムに魅せられたヴェトメーオさんは、お披露目のためにベトナムで雑貨屋お菓子などを仕入れて来てくださいました。クイズラリーのゴール地点となっていたヴェトメーオさんには子どもたちが押し寄せ、難題に頭を悩ませていました。

そう、今回のハトウィンはスタンプラリーではなくクイズラリーを実施したんです。協力いただいた店舗にベトナムにちなんだクイズを貼り、店主にはヒントカードを配布。ベトナムを熟知した人は店主とコミュニケーションをしなくても回答できますが、そんな人はなかなかいません。店主に声をかけヒントを引き出します。


台風が近づいており天候も不安定でしたから青空の下で子どもたちが…とは言えないのが残念ですが、100YENチャレンジショップに参加してくださったサングランデさんの子どもさんをはじめ、老若男女様々な人がクイズを楽しんでくださいました。

100YENチャレンジショップは、これまたハトウィンと同じく恒例のイベントです。出店料100円、販売するものはなんでもOK、ただ100円で売っていただく模擬店企画。もともとは空き店舗内覧会の企画の一つとしてスタートしました。


空き店舗の内覧会をちょっとでも面白くしようと、鳩の街通り商店街では「空き店舗博覧会」「体験型空き店舗内覧会100YENチャレンジショップ」「さわれる空き店舗内覧会」などなど様々な企画を打ち出してきました。特に体験型空き店舗内覧会は人気が高く、対象店舗が少なくなった今でも100YENチャレンジショップは継続しています。



鳩の街通り商店街では、店舗だけでなく普通の住宅の姿も目立つようになりました。水戸街道側の入り口にあったエナジースーパータジマも閉店。最寄り駅である東武曳舟駅がリニューアルしたり京成曳舟駅の高架化によってチェーン店の数が増える中、「お店がたくさんあって便利」という機能はもはや担っていません。これは前々から言っていること。加速しています。

数年前から鳩の街通り商店街はその機能を別の何かに置き換えることを試し続けています。近隣の方々にとってこの商店街はどういう存在か。

100YENチャレンジショップに参加していただいたサングランデさんや、夏のジャズフェスティバルに参加してくださっている鳩組さんはご近所さんです。サングランデさんは近くにあるマンション組合の方々。初回からずっと出店してくださっています。


こうした関わりを継続し、見知らぬ場所ではないこと、知ったことのある顔がたくさんいる場所であること、そういう意味で安心できる場所であること、遊び場であること、自分たちの場所でもあること。商店街は「道」ですが、ただ通りすぎる道ではなく、何かしら「自分にとっての価値」を持つ道であること。


そういう機能を模索し続けています。



来年のハトウィンはどんな形で開催できるか、今から楽しみです。


2017年10月25日水曜日

「アート系イベント」について「すみだ 地域イベントプロデューサー講座」で話してきました

昨日10月25日の夜、「すみだ 地域イベントプロデューサー講座」という、実行委員会形式で行われている勉強会からお声がけをいただき「アート系イベント」についてお話をしてきました。

イベントプロデューサーさんや企業の企画担当、その他フリーランスで様々な活動をされている方や起業家さんが参加されている勉強会ですから、まずは「アート系」という言葉から想像される”あれこれ”を整理することが必要かと考え…極端な分類かもしれないですが、国際芸術祭レベルのものから六本木アートナイトやTERATOTERAや墨東まち見世や39アートin向島、そしてドンツキ協会さんのイベントやヒラキエで行われる様々な出来事まで全てひとつの延長線上において話しました。

イベントプロデューサー講座ですから、イベントをつくるために必要な「ヒト・モノ・カネ」の話は欠かせません。モノはアートの説明になりますから私は専門外。ヒトとカネについてまとめました。

カネは国際芸術祭の報告書から収支報告書を抜粋し、どんなところにお金が使われるのかの説明。収入の部分を見せ、助成金や公的負担金に頼っていることの説明(理由とか)。そこから評価の話をし、社会的インパクト評価イニシアチブの紹介をしました。ここは反応がとてもよかったと思います。

ヒトの部分では対話の機会としての会議の重要性を伝え、墨東まち見世や39アートin向島の会議構造を話しました。

想像していた2倍以上の時間がかかってしまいましたが、参加いただいた方に興味を持続いただくことはできたかなと思います。

===

普段から地域アートプロジェクトのことを考えている人ではない、「アート系」に対しては心地よさや楽しさといった(twitterでgnckさんが使っていた言葉を、文脈関係なく借りると)「感性的満足」を想像するかもしれない人に対して、アートプロジェクトの現場の苦労や困難、主体となる人や団体がどれだけ切実にやっているかという実情が、少しでも伝わっていればいいなと思います。

すみだ 地域イベントプロデューサー講座
http://www.machipro.info/

墨東まち見世
http://machimise.net/

39アートin向島
http://39art-mukoujima.info/

社会的インパクト評価イニシアチブ
http://www.impactmeasurement.jp/

2017年4月15日土曜日

知床旅行記(旅行というか週末の過ごし方)

知床でワークショップをする機会をいただいたきっかけや理由や流れをここで説明するのは難しいし可能ならば丁寧に、そう、面と向かって相手の表情を見ながら伝えたい内容。ここでは初めて知床に向かう際の飛行機内で偶然アーティストのエレナトゥタッチコワさんに出会ったことを話しておいた方がよいと思う。

数年前のアタミアートウィークで知り合って以来の出会いだったけれも忘れられないその顔はすぐ声をかけるに至った。女満別の空港で仕事の依頼主を紹介したり、行き先を聞いて同じ知床であることに驚いたり、そこで初めて「メーメーベーカリー」というパン屋のことを聞いたりした。

雪解けとメーメーベーカリー

メーメーベーカリーとシリエトクノートから広がる様々なつながりや状況のおかげでワークショップは、私が思っていた以上に何かが伝わったと思う。知床には合計2回ほどしか来ることは無かったけれど、私にとって墨田区に続いて気にかかる…大事な感じのする場所になった。

ワークショップが終わってから1~2年ほど知床に行くことは無かったけれど、メーメーベーカリーの小和田さんやシリエトクノートの中山さんたちが東京に来た時に出会ってご飯を食べたりカラオケをしたり、思い出はなかなか途切れることなく着々と痕跡を残してくれている。

AIR DOと夕焼け

そしてこの4月の半ば、やっとこさ、知床半島を再び訪れた。

ワークショップの際は依頼主が用意したレンタカーで女満別空港からウトロまでひとっとび(といっても1~2時間かかる)だった。今回は公共の交通機関を使った。まずバスで女満別から網走駅へ。網走駅から釧網線を使って知床斜里駅へ。知床斜里駅に着くとシリエトクノートの中山さんが待っていてくれた。彼女の車に乗って宿泊する「しれとこくらぶ」へ。

夜の網走駅はちょっと雰囲気が、ある

釧網線の一両車両。ここで高校生たちの青いやりとりが。

石川直樹さんの写真とプロモーション。やっと見れた。

しれとこくらぶ、お世話になりました!

祖父の代に地元の付き合いで譲り受けた(お歳暮として)温泉をもとにスタートした民宿「しれとこくらぶ」は市街地にある。手作り感のあふれる民宿は、やはり温泉が良質で素晴らしく、しれとこくらぶ1階で開業しているレストラン年輪も人気。夜中や朝早くはそりゃもちろん少ないが、夕飯時はご近所さんや宿泊客で賑わっている。朝食はお母さんの手作りを食べながら、お母さんとの会話を楽しむ。夜はハンバーグを頼んだ。夜と朝に温泉に入り、この後に書くが、自然ツアーで歩き疲れた体を癒した。

部屋が広い。

共働学舎のベーコンとソーセージ

ジュージューいってる豚のハンバーグ

レストラン年輪の雰囲気のよさったらもう

荷物を置いて中山さんの車で久しぶりにメーメーベーカリーへ。普段は外で見張りをしている犬のマコが中にいた。ピコという白い猫は…もしかしたら初対面だったかもしれない。羊たちは夜だったこともあって会わなかった。明日の仕込みをしている小和田さんと話しながら、中山さんがご近所の漁師さんからもらってきたという平貝を酒蒸しにして食べた。小和田さんが焼いて出してくれた共働学舎のベーコンに感動してしまい、何度も「美味しい」と言ってしまう。そのためだと思うけど、小和田さんから最終日にお土産でいただいてしまった。東京の家に帰って焼いて食べたら、もちろんメーメーベーカリーみたいに私の家の食卓は素敵じゃないから全く一緒の雰囲気で味わえないというマイナスはありつつも、味は確かに美味しかった。

メーメーベーカリーとピコ(白猫)

食器が実家の皿と酷似していて嬉しくなる。

共働学舎のベーコン

共働学舎のベーコンのあぶらが!

ハリに使われている木材もいい感じ

翌日、朝早くから知床自然センターに向かい、自然ガイドさんによる自然ツアーに参加した。歩いて原生林をかきわけ、「男の涙」と呼ばれる滝と「象の鼻」と呼ばれる雄大な崖を見る。往復で約3時間ほどかかったが、体感時間は約5時間ほどじゃないかと思えるほどに内容が濃かった。実際に出会った動物の数や種類はそんなに多くはない。ただ「自然」と表現していいのか「生命」と表現していいのかまだ迷う類(たぐい)の痕跡を星の数ほど見て、説明を受けて、理解しようとして、歩いた。オフシーズンだったこともあって、自然ガイドさんお一人につき私たち一グループのみという贅沢な状況だった。これはラッキー。普段はガイドさんお一人につき複数グループ、ピーク時/シーズンには二桁ほどらしい。

鹿の足跡が残る雪 

モモンガの食べたあと 

「男の涙」はまだ凍っていてチロチロ 

まるで怪獣映画のクリーチャー。本当は倒れた木。 

パノラマ撮影 at 象の鼻 

鹿とお尻

自然ツアーの詳細は別に書こうと思うが、とにかく熊に出会わなくてよかった。春は冬眠から目覚めた熊がいる。彼らはお腹が空いている。お腹が空いているとき、人間もそうだけど、とにかく食べ物に貪欲になる。自然の中を歩くというのはそういうことだ。美しいとかかわいいとか雄大とか、もちろん感じることもできる。しかしそれは自然の姿の一部分で、自然の中で生きるということは循環の中に入るということで、つまり「食べられる」ということ。ああ、これを言い出したらきりがないから、お昼ご飯で食べた鹿のミソカツの画像でも貼っておこう。

鹿のミソカツ

ウトロの「道の駅」で腹ごなしをした後は、グランドホテル北こぶしにある開発好明さんの作品、佐々木愛さんの作品を見に行く。着々と増えている作品たちを見て、ワークショップ前後の流れが丁寧につむがれていっているのを感じて嬉しくなる。

開発好明さんの未来郵便局。最北端の作品。 

佐々木愛さんの作品。分かりやすく斜めから撮影したけど、鑑賞は正面からがいい。 

Art in SHIRETOKO

その後、メーメーベーカリーに移動して休憩。パンを食べた。アンパンだ。美味しい。太陽の出ているうちに行ったので羊たちともしっかりとコミュニケーションできた。子羊も増えている。毛を触る。前回、数年まえに訪れた時に食べた彼女(羊)を思い出す。

ベーコンが練りこまれているバゲット 

メーメーベーカリーのアンパン 

顔の黒い羊

太陽が落ち切る前に「しれとこくらぶ」に戻り夕飯にハンバーグを食べて今日を終える。絶対に明日か明後日(東京に戻ってから)が筋肉痛の本番だとわかっていたので、温泉でとにかくマッサージをして筋肉をほぐす。喉が渇いたので自動販売機で水でも買おうかと外に出たが、目の届く範囲に動いている自動販売機がなかった。不便だと一瞬思ったが、水が綺麗だったことを思い出して水道水を飲んだ。


翌日(最終日)、

「しれとこくらぶ」をチェックアウトして「北のアルプ美術館」に向かった。山の文芸誌として昭和33年に創刊し25年間300号続いた「アルプ」。この雑誌に参加した作家の収蔵品の展示や、編集長だった哲学者「串田孫一」に関わる展示物のあるプライベートミュージアム。写真を見ておわかりいただける通りとにかく雰囲気がいい。収蔵されている作品が素晴らしい。もし難点を言うのであれば展示照明くらいかな。展示されていたテキストを引用しようと思う。「~山が文学として、また芸術として燃焼し結晶し歌となる場所であると思う」

開館時に植えられた林がもうここまで大きくなる 

林の向こうに見える本館 

庭のあちらこちらにある彫刻。そして壁の色が素敵。 

書庫から見た風景。ここで本に関するイベントも行われたらしい。 

畦地さんの山男のイラストがいい! 

串田孫一さんの書斎を再現 

原稿も。

美術館の後は羅臼へ。中村絵美ちゃんがつくったギャラリーミグラードへ。

知床半島を横断する道路がまだ開通していないので、下にぐるりと回る道路で羅臼へ向かうその道すがら。見える林や畑の広大さに面食らう。広い広い茶色い畑を左に見てしばらく行くと看板があり「この畑では**を作っています」と書かれていたんだけれども、この「**」の内容に驚いて運転していた中山さんも思わず急ブレーキをしてしまった。

どこのおでんがこの広大な大根を使っているんだろう…

ミグラードのある場所は海に面した道路沿いで、道の駅のすぐ隣。もともとゲストハウスだった建物をギャラリーに改装している。作っている途中の様子をFacebookなどで拝見していたので、いつか行ってみたいと思っていた。眼前にして、そして中に入ってその白さや部屋数の多さや、これから広がるであったろう未来について思いを馳せた。残念ながら絵美ちゃんは地域おこし協力隊の契約が終了して羅臼を離れることになってしまった。ミグラードの運営は別の人がおこなっている。

この外壁も塗ったんだろうなあ。 

ロゴもいい。 

中に入ると、かなりしっかりホワイトキューブ。 

展示部屋が4つほどあって、結構大きなギャラリー。 

カフェスペースとして運営されていくらしい。広い。 

作りこみの細かい部分にストーリーがある。

その後、ストーンサークルを見るために斜里に戻り、メーメーベーカリーへ立ち寄り、網走まで中山さんに送ってもらった。本当にありがとうございます。網走駅近くにある大広民芸店でセワというお守りを購入した。北から来た精霊が今、私の部屋を守ってくれている。ここの「セワポロロ」という民芸品が、無印良品の福袋に使われてから大ブレイクしているとか。

北海道には弥生時代がないらしい。 

パワースポット 

無印良品の福袋でブレイク 

今、私の部屋を守ってくれているセワ

最後に、

知床に行くようになってから「自然」と人間の関係について考えるようになった。関係という言葉を使うことに違和感を感じることもある。人間中心の世界観に疲れたり、人間中心の世界観に限界を感じたり、人間中心の世界の中で王様気分になっているならば、あなたには知床を訪れる理由があるはず。

こんな熊なんていないから。実際。

第4回ハトウィン~アジアンハトウィン~ / ご報告

鳩の街通り商店街で開催するハロウィンイベントだから「ハトウィン」というダジャレのようなネーミングもだいぶ浸透してきた気がする4年目。2017年10月28日土曜日に第4回ハトウィンが開催されました。 秋の売り出しと100TENプロジェクト対象店舗お披露目を兼ねたハトウィン...